マラソンランナーの理想的な体重や体脂肪率について紹介しています。どのぐらいの体重が適正か、どのぐらい体脂肪を落とせば良いのか、気になっているランナーは是非参考にしてみてください。出来るだけ参考になりそうなデータを紹介しています。
目次
マラソンランナーの理想的な体重について
一般的な適正体重
一般的な人の健康的な適正体重は「(身長m)x(身長m)x22」という公式で導き出すことが出来ます。170cmの人の場合の適正体重は1.7mx1.7mx22="63.58kg"です。160cmの人の場合は1.6mx1.6mx22="56.32kg"です。
BMIの値が22になるときが適正体重
適正体重の計算式では22という数字を使っています。実は、この数字は、BMIの値が22になるときに、最も病気になりにくいとされているため、適正体重では22という数字が計算式に使われています。
BMIとは、身長と体重のバランスから痩せ型か、肥満かを判定するための指標で、「体重kg÷(身長mx身長m)」という計算式で導くことが出来ます。身長170cmで体重65kgの人の場合のBMIは、65kg÷(1.7mx1.7m)="22.49"です。
日本肥満学会の基準によると、BMIの値が18.5未満の場合は「低体重(やせ)」、18.5以上25未満の場合は「標準体重」、25以上の場合は「肥満」ということになっています。そのため、基本的にBMIが18.5~25の値におさまる体重が、理想的な体重となります。
トップマラソンランナーのBMIから理想的な体重は”BMIの値が18~20前後”か!?
選手 | 身長 | 体重 | BMI |
---|---|---|---|
川内優輝 | 172cm | 62kg | 20.96 |
中本健太郎 | 172cm | 57kg | 19.27 |
井上大仁 | 165cm | 51kg | 18.73 |
清田真央 | 156cm | 42kg | 17.26 |
安藤友香 | 160cm | 42kg | 16.41 |
重友梨佐 | 168cm | 50kg | 17.72 |
世界陸上2017の男子マラソン、女子マラソンの代表選手の身長、体重、BMIを紹介しています。身長と体重はwikipediaのデータを参考にしています。このデータによると、BMIから判断してトップ選手の体重は標準体重(BMI18.5~25)と同じぐらいかやや、少ないということが分かります。男子選手の場合は、ぎりぎり標準体重で、標準体重の中では体重が少ない方で、女子選手の場合は標準体重よりも少なく、「低体重(やせ)」にあたります。
このデータと、一般的な標準体重の考え方を合わせて、マラソンランナーの理想的な体重の目安は、BMIの数値が18~20前後と言えそうです。
体重を落とすことでタイムアップが期待出来る
スロージョギングを提唱したことで有名な福岡大学スポーツ科学部の田中宏暁教授によると、体重1kg落とすことでフルマラソンのタイムを約3分縮めることが出来るようです。そのことは、教授の著書「賢く走るフルマラソン」に記載されています。
マラソンランナーの理想的な体脂肪率について
標準体脂肪率
体脂肪率とは、体重のうち、何パーセントが脂肪なのかを示す数値のことです。BMIでは身長と体重で痩せているか、肥満かを判断しますが、体脂肪率は身長や体重だけじゃなく、脂肪の割合から太っているのか、痩せているのかを判断しようというものです。
体脂肪率は「体脂肪量÷体重kgx100」という数式で導きます。一般的に言われている標準の体脂肪率は、男性が10.0~19.9%、女性が20.0~29.9%です。
体脂肪は多いと問題ですが、体脂肪は体にエネルギーを蓄えたり、内臓を保護するといった重要な役割も担います。そのため体脂肪が少なすぎるのも健康面ではよくありません。アスリートの場合、体脂肪を落とすことが大切と言われていますが、健康でいるためにはある程度の体脂肪を確保しておく必要があります。
フルマラソンタイム別のランナーの体脂肪率
タイム | 男性 | 女性 |
---|---|---|
2時間30分~2時間59分(サブ3) | 10.6% | 13.5% |
3時間~3時間29分(サブ3.5) | 13.1% | 18.7% |
3時間30分~3時間59分(サブ4) | 14.4% | 19.4% |
4時間~4時間29分(サブ4.5) | 17.2% | 20.6% |
4時間30分~4時間59分(サブ5) | 17.2% | 21.8% |
5時間以上 | 17.0% | 23.5% |
タニタがランネット経由で行ったアンケート調査を元に発表した報告書「ランニング愛好家と体脂肪」によると、サブ3ランナーの男性の平均体脂肪率は10.6%、女性の平均体脂肪率は13.5%です。サブ3.5では男性が13.1%、女性が18.7%と、タイムが良くなるほど平均の体脂肪率は下がり、タイムが遅くなるほど平均体脂肪率は上がることが分かります。
また、横浜市スポーツ医科学センターによると、同センターのランニング測定に参加した30~40代の市民ランナーの平均体脂肪率は男性が約14%、女性が約19%、アスリートチェックサービスを利用した実業団チームの長距離選手の平均体脂肪率は男性が約9%、女性が約17%という結果になっています。
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レベルに合わせて平均的な体脂肪率を目指そう
オリンピックに出るようなトップランナーの平均体脂肪率は、男性が約5~8%、女性が約8~10%と言われています。市民ランナーの場合は、そういった体脂肪率を目指す必要はありません。自分の目指すレベルの平均的な体脂肪を目指すようにしましょう。
サブ3を目指す男性は10%前後、サブ4を目指す男性は13%前後、女性は18%前後を目指すと良いでしょう。フルマラソン完走レベルの人は男性の場合は17%前後、女性は22%前後を目指すと良いでしょう。
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