ランニング依存症(中毒)とは?症状から診断する判定テストのやり方は?

更新日: 著者:RUNNAL編集部

ランニングをしないと気が済まなくなってしまうランニング依存症(中毒)について紹介しています。ランニング依存症(中毒)の症状から判定するテストのやり方や依存症を招く原因についても紹介しています。自分や友人、家族がもしかしたら、ランニング依存症(中毒)なのではないかと思う人は、是非この記事を参考にしてみてください。

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ランニング依存症とは

ランニング依存症とは、ランニングという行為自体に執着・依存してしまっている状態です。依存症には主に、ある物質に依存するアルコール依存症や薬物依存症、ある行為に依存するギャンブル依存症や買い物依存症、窃盗癖、ある特定の人との人間関係に依存する女性依存や男性依存といったものがあります。ランニング依存は、ギャンブル依存症や買い物依存症と同じく、行為に依存する「プロセス依存」の一つです。ランニング依存症の他にもランニング中毒やスポーツ依存症(中毒)と言われることもあります。

ランニング依存症になると、ランニングをしないと気が済まないようになります。例え、疲労や痛みがあったとしてもランニングを続けるようになり、ランニングをしないと24~36時間で禁断症状が現れると言われています。

現在の症状からランニング依存症を診断するのに有効な判定テスト

ドイツのスポーツ大学心理学研究所Thomas Schack博士が提唱する診断基準

項目全く該当しない
1点
やや該当する
2点
完全に該当する
3点
スポーツ(ランニング)が関わると、家族も友人もどうでもよくなる
2日間トレーニングをしないと不快に感じる
時々、トレーニングしないと気が済まなくなる
トレーニングできないと禁断症状が現れる
一日でもトレーニングしないなど考えられない
具合が悪くてもスポーツ(ランニング)をする
スポーツ(ランニング)は私の生活そのものだ
楽しくなくてもスポーツ(ランニング)をする
これほどスポーツ(ランニング)をしていることを他人に隠すことがある

上記の項目を、1点~3点で採点し、合計点数で依存症を判定

ドイツのスポーツ大学心理学研究所のThomas Schack博士が、スポーツ依存症(中毒)を判定するための一つの診断基準として提唱する方法。上記の項目で、完全に該当する場合は3点、やや該当する場合は2点、全く該当しない場合は1点で採点。その合計点数で、依存性を判定するというものです。

合計点数が1~10点の場合はスポーツ中毒(ランニング中毒)ではありません。11~18点の場合はスポーツ依存性(ランニング依存性)が高い。19~22点の場合はややスポーツ中毒(ランニング中毒)、23~27点の場合はスポーツ中毒(ランニング中毒)と判定できます。

ランニング依存症(中毒)の主な原因

1、脳内物質エンドルフィン

Thomas Schack博士によると、スポーツ中毒(ランニング中毒)の主な原因の一つは、脳内物質エンドルフィンです。エンドルフィンは脳内麻薬物質とも呼ばれるほど、中毒性のある物質です。エンドルフィンは高揚感や幸福感、快楽をもたらすもので、このエンドルフィンによる快楽を求めてスポーツ中毒(ランニング中毒)に陥ってしまう可能性があるとされています。ちなみに、エンドルフィンはランナーズハイの原因物質でもあります。

2、自己の能力を証明できるという精神性

スポーツ中毒(ランニング中毒)のもう一つの原因は、ランニングが自己の能力を証明する、数少ない或いは唯一の柱になってしまうことです。ランニングを始めて、走れば走るほど成果が得られる中で、ランニングというスポーツが自分の能力を証明する、精神的な柱になります。仕事での出世が絶たれたり、加齢による能力の低下を実感している場合に、ランニングによる成果が精神面での大きな支えとなり、ランニング依存症になってしまう可能性があるのです。

結局のところ、ランニング依存症や中毒は他の依存症同様に問題があるの!?

ランニング依存症によって、家族関係や友人関係に亀裂を作ってしまっている場合や、ランニング障害を抱えながらもランニングを続けてしまうような場合であれば、問題はあります。しかし、そうでなければ、アルコール依存症や薬物依存症のように体に害を与える訳ではありませんので問題はありません。ランニングは、走り過ぎて怪我をしたり、年にも関わらず過酷なトレーニングを行うと心臓に負担をかけてしまうといったこともありますが、健康面で良い効果がたくさんあります。そのため、ランニングにどっぷりとハマってしまって中毒のようになっているからと言って、すぐに問題になるわけではありません。

目標のタイムに向けて本格的に頑張っているランナーであればあるほど、日々のトレーニングにどっぷりと浸かってランニング中毒のような状況に陥ってしまいます。しかし、それによって日常生活に大きな支障をきかすようなことがなければ特に問題はありません。

    RUNNAL編集部

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